ラボルの評判と手数料|審査・入金スピードを解説

「納品は終わったのに、報酬の入金は翌月末」「来週の支払いに手元のお金が足りない」――独立したてのフリーランスにとって、入金待ちの期間は大きな悩みです。そんなときの選択肢として名前が挙がるのが、請求書を買い取ってもらう「ファクタリング」サービスのlabol(ラボル)です。

この記事では、ラボルの手数料・入金スピード・審査で求められる書類・利用条件を、ラボル公式サイトと利用規約で確認できる事実をもとに整理します。ネット上の口コミではなく、「申し込む前に自分で確認しておくべき点」を中心に解説します。

結論:ラボルは、法人の取引先に発行した請求書を1万円から買い取ってもらえる、フリーランス・個人事業主向けの2者間ファクタリングです。手数料は買取額の一律10%、審査完了後は最短30分・24時間365日で振り込まれると公式に案内されています。一方で、10%は「数週間早く受け取るための費用」としては軽くない負担です。取引先からの入金後はラボルへの送金(振込手数料は自己負担)が必要になる点も含め、毎月の資金繰りの柱ではなく「急な出費へのつなぎ」として考えるのが現実的です。

ラボルとは?運営会社とサービスの仕組み

ラボルは、フリーランス・個人事業主向けの「請求書の買取サービス(2者間ファクタリング)」です。公式サイトによると、運営は株式会社ラボルで、東証プライム上場の株式会社セレスの子会社とされています。

ファクタリングとは

ファクタリングとは、まだ入金されていない売掛金(請求書の金額)を、手数料を差し引いた金額で業者に買い取ってもらい、入金日より前に現金化する方法です。金融庁も、ファクタリングは法的には「債権譲渡(売買)契約」であると説明しています。借金(融資)とは仕組みが異なります。

「2者間」とはどういう意味?

2者間ファクタリングは、「あなた」と「ファクタリング会社(ラボル)」の2者だけで契約する方式です。取引先の同意や関与は不要で、公式サイトでは原則として取引先に知られずに利用できると案内されています。お金の流れは次のとおりです。

  1. 納品後、取引先に請求書を発行する
  2. その請求書(画像やコピー)をラボルに売却し、手数料を引いた金額を受け取る
  3. 支払期日に取引先から自分の口座へ入金される
  4. 入金されたお金を、ラボルの指定口座へ送金する

取引先は従来どおりあなたの口座に支払い、あなたがそれをラボルに渡す、という流れです。利用規約では、ラボルが買い取った債権の回収をあなたに委任する形(回収委任)と定められています。

ラボルの手数料・入金スピード・利用金額

公式サイト・よくある質問・利用規約で確認できる主な条件をまとめます。

項目公式情報で確認できる内容
手数料買取金額の一律10%
利用できる金額1万円から。請求書の一部だけの買取申請も可能
入金スピード審査完了後、最短30分で振込(審査状況や申込時間帯により希望に沿えない場合あり)
振込対応時間審査完了後は24時間365日振込。ただし審査自体は24時間365日行っているわけではない
土日祝日土日・祝日も審査と入金を実施(追加審査などで入金できない場合あり)
ラボルからの振込手数料ラボル負担
ラボルへの支払い時の振込手数料利用者負担
対象となる請求書取引先が法人の請求書のみ(個人間取引は現時点で対象外)
審査信用情報機関への照会はなし(独自審査)

手数料10%の具体例

公式のよくある質問では、買取金額が10万円の場合、手数料10%(1万円)を差し引いた9万円が口座に振り込まれ、取引先から入金されたあとはラボルへ10万円を送金する、という例が示されています。このとき、ラボルへ送金する際の振込手数料は別途自己負担です。

手数料は「何日早く受け取るか」に関係なく一律10%です。たとえば支払期日まで2〜3週間しかない請求書でも、10万円なら1万円がかかります。受け取りを早めるためのコストとしては決して小さくないため、利用前に「本当に今必要な金額か」「ほかの手段はないか」を考えておきましょう。

審査に必要な書類と申し込みの流れ

公式サイトによると、手続きはWebで完結し、面談は不要です。決算書や契約書は原則として不要ですが、登録・申請内容によっては提出を求められる場合があるとされています。

申し込みの3ステップ

  1. 無料会員登録:氏名・メールアドレスの入力と本人確認書類の提出
  2. 買取申請:請求書とエビデンス(審査資料)を提出し、調達したい金額を入力
  3. 審査・入金:審査に通過すると、登録口座へ振込

「エビデンス」として出せるもの

エビデンスとは、「その請求が本当に存在する取引である」ことを示す資料です。公式のよくある質問では、次のようなものが挙げられています。提出するエビデンスが多いほど審査の通過率が上がる、とも案内されています。

  • 通帳やWeb明細(入出金履歴。通常は直近3か月分または6か月分)
  • 請求書に記載された取引先からの過去の入金履歴(直近3か月以内)
  • 取引先担当者が請求内容を了承していることがわかるメッセージ(メール、Slack、LINE、Chatworkなど)
  • 発注書・契約書・支払通知書
  • 請求書発行サービスのスクリーンショットなど、請求内容が確認できる資料

メールやSlackの画面は、取引先のメールアドレス・受信日時・請求内容(金額や支払期日)への言及が確認できるように撮影し、無加工で提出するよう求められています。ITエンジニアやデザイナーはSlackやチャットで取引先とやり取りすることが多いので、納品後に「請求書を受け取りました」「〇日に支払います」といった返信をもらっておくと、資料をそろえやすくなります。

なお、利用規約では審査に数日かかる場合があることも明記されています。「最短30分」はあくまで最短の目安と考えましょう。

利用できる人・できない人(利用条件)

利用規約で定められている主な条件は次のとおりです。

  • 日本国籍を有する満18歳以上の国内居住者、または日本国内に本店がある法人であること
  • 取引先(請求先)が内国法人または日本に支店のある外国法人であること
  • 取引先との契約で、請求書の債権を第三者に譲渡することが禁止されていないこと
  • その請求について、納品など自分が果たすべき義務をすでに終えていること
  • 支払いのための手形や電子記録債権が発行されていないこと

公式サイトでは、独立直後や新規の取引先、零細企業との取引でも利用でき、業種・職種は問わないと案内されています。一方、個人のクライアントに出した請求書は対象外です。また、業務委託契約書に「債権譲渡禁止」の条項がないかは、申し込み前に自分で確認しておきましょう。

利用前に必ず確認したい注意点

1. 取引先から入金されたら、期日までにラボルへ送金する

2者間ファクタリングでは、取引先からの入金を受け取ったあと、ラボルが指定する期日までに指定口座へ送金する必要があります。利用規約では、指定された振込人名で送金しないと入金確認ができず、支払いが済んでいない扱いになることや、支払いが遅れた場合は年率14.6%の遅延損害金がかかることが定められています。入金を受け取ったお金を別の支払いに使ってしまわないよう、事業用口座で管理しておくと安心です。

2. 源泉徴収で入金額が減ると、差額は自分で負担

フリーランスの報酬は、取引先が源泉徴収をして差し引いた金額で振り込まれることがあります。利用規約では、源泉徴収や経費分の控除などで取引先からの入金が登録した額面より少なくなった場合、その差額は利用者が支払うと定められています。源泉徴収される取引の請求書を申請するときは、実際の入金予定額を確認してから金額を決めましょう。

3. 取引先が倒産した場合と、申告内容に誤りがあった場合

公式のよくある質問では、取引先が倒産した場合でも、買取金額の返還を求めることはないと案内されています。ただし利用規約では、申請時の内容が事実と異なっていた場合や、契約条件を勝手に変更するなど遵守事項に違反した場合には、ラボルの請求により債権を額面で買い戻す義務があるとされています。請求内容は正確に登録しましょう。

4. 取引先に連絡がいく可能性もゼロではない

ラボルから取引先へ連絡することは原則ないとされていますが、ラボルへの振込が遅れた場合などには取引先に連絡することがある、と公式に明記されています。

ファクタリングを使う前に知っておきたい金融庁の注意喚起

金融庁は、ファクタリングの利用について注意喚起を出しています。主なポイントは次のとおりです。ラボルに限らず、ファクタリングサービスを選ぶ際の基本知識として押さえておきましょう。

  • 貸金業の登録を受けていない業者が、ファクタリングを装って違法な貸付けを行う事例がある
  • 債権額に比べて買取代金が著しく低い場合は、偽装ファクタリングの疑いがある
  • 高額な手数料のファクタリングを繰り返すと、資金繰りが悪化し多重債務に陥るおそれがある
  • 会社員の給料を対象にした「給与ファクタリング」は貸金業に該当する

ファクタリングは「入金のタイミングを前倒しする」手段であり、売上そのものを増やすものではありません。手数料の分だけ手取りは確実に減ります。毎月のように使う状態が続くなら、支払サイト(請求から入金までの期間)の短い取引先を増やす、生活防衛資金を確保するなど、根本的な資金繰りの見直しを優先しましょう。

ラボルの利用が向いているケース・向いていないケース

ここまでの公式情報をもとに、利用を検討しやすいケースとそうでないケースを整理します。

検討しやすいケース慎重に考えたいケース
法人の取引先に発行済みの請求書がある取引先が個人のみ(対象外)
急な出費で、少額(1万円〜)だけ一時的に必要毎月の生活費・固定費を恒常的にまかなう目的
取引先とのメールやSlackのやり取りなど、取引の証拠をそろえられる契約書に債権譲渡禁止の条項がある
入金後、期日までに確実にラボルへ送金できる入金されたお金をほかの支払いに回してしまいそう

独立直後は経費の把握や申告準備も重なり、お金の流れが見えにくくなりがちです。経費の考え方はフリーランスエンジニアの経費一覧、自宅の家賃や通信費の扱いは家事按分のやり方も参考にしてください。ファクタリングの手数料を帳簿上どう処理するかは、利用する前に税理士などの専門家に確認しておくと安心です。

まとめ

  • ラボルは、法人向けに発行した請求書を買い取るフリーランス・個人事業主向けの2者間ファクタリング
  • 手数料は買取金額の一律10%。1万円から、請求書の一部だけでも申請できる
  • 審査完了後は最短30分・24時間365日振込。ただし審査は24時間365日ではなく、数日かかる場合もある
  • 取引先からの入金後は、期日までにラボルへ送金が必要(振込手数料は自己負担、遅延時は年率14.6%の遅延損害金)
  • 源泉徴収などで入金額が減った場合、差額は自分で負担する
  • 手数料の分だけ手取りは減るため、恒常的な資金繰りではなく一時的なつなぎとして検討する

参考にした公式情報

※本記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。最新情報は公式サイトでご確認ください。個別の判断は税理士や専門家にご相談ください。

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