開業届をオンラインで出す方法(freee開業・弥生・マネーフォワード)

「開業届を出したいけれど、税務署まで行く時間がない」「書き方が分からない」「結局どのサービスで出せばいいの?」。会社を辞めて独立する直前や、副業を本格化させるタイミングで、こんな悩みを持つ人は多いはずです。

実は開業届は、パソコンやスマホからオンラインで作成・提出できます。この記事では、国税庁の案内をもとに提出の基本ルールを整理したうえで、freee開業・マネーフォワード クラウド開業届・やよいの開業届(かんたん開業届)の3つのサービスを、公式情報で確認できる範囲で比べます。

結論:オンライン提出に必要なのは基本的にマイナンバーカードです。3サービスとも公式サイトで書類作成が無料と案内されており、質問に答えるだけで書類が作れます。迷ったら「あとで使う会計ソフト」と同じ会社のサービスを選ぶと、その後の帳簿づけがつながります。

開業届とは?出さないとどうなる?

開業届の正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」です。国税庁の案内では、新たに事業所得・不動産所得・山林所得を生ずべき事業を始めたときなどに提出する書類とされています。提出先は、納税地を所轄する税務署です。

出すかどうか自体の判断基準は、別記事「開業届は出すべき?副業エンジニア・デザイナー向けの判断基準」で詳しく解説しています。ここでは「出すと決めた人が、どうオンラインで出すか」に絞って進めます。

提出期限と提出先:国税庁の案内を確認

国税庁のページ(個人事業の開業届出・廃業届出等手続)では、提出期限は「事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで」と案内されています。期限が土日祝日にあたる場合は、その翌開庁日が期限です。

「開業から1か月以内」と書かれた記事を見かけますが、国税庁のタックスアンサーで「1か月以内」と明記されているのは、別の書類である「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」(源泉所得税関係)です。開業届そのものの期限は、上記の国税庁の記載を基準にしてください。

ただし、期限ぎりぎりまで待つメリットはあまりありません。次の青色申告承認申請書には、もっと早い期限があるためです。

青色申告承認申請書の期限は別

国税庁によると、青色申告承認申請書は原則として「青色申告をしようとする年の3月15日まで」、その年の1月16日以後に新たに事業を始めた場合は「事業開始等の日から2か月以内」が期限です。開業届と一緒に出す人が多い書類なので、開業届と同時に準備するのが安全です。詳しくは「青色申告承認申請書の期限と書き方」を参照してください。

オンラインで提出する3つの方法

開業届をオンラインで出す方法は、大きく2通りあります。

  • 国税庁のe-Tax(e-Taxソフトなど)を自分で操作して提出する
  • 開業届作成サービス(freee開業・マネーフォワード クラウド開業届・やよいの開業届など)で書類を作り、そのまま電子申告する

国税庁の案内では、e-Taxで提出する場合は、パソコンのe-Taxソフトで作成して送信し、初めて使う人は利用者識別番号の取得が必要とされています。作成サービスを使うと、質問に答えるだけで必要事項が書類に反映されるので、初めての人は作成サービスのほうが迷いにくいでしょう。

3サービスを客観的な基準で比較

各社の公式ページで確認できた内容を表にまとめます(2026年10月時点)。

項目freee開業マネーフォワード クラウド開業届やよいの開業届(かんたん開業届)
料金無料(公式に「隠れた費用は一切なし」と記載)無料(公式に「サービス利用料は0円」と記載)無料(登録から書類作成まですべての機能が無料と案内)
青色申告承認申請書の同時作成できるできる(最大5種類の書類を作成)公式情報で確認できた範囲では、同時作成の有無は要確認
オンライン提出に必要なものマイナンバーカードマイナンバーカードと「マネーフォワード クラウド確定申告」アプリマイナンバーカード、ICカードリーダー等またはNFC対応スマホ、e-Taxの準備
紙での提出可能可能可能

※サービスの仕様や条件は変更されることがあります。申し込む前に必ず各社の公式ページで最新情報を確認してください。

freee開業

公式ページによると、登録から書類の作成・提出まで無料で、スマートフォンだけで手順を完了できるとされています。開業届と青色申告承認申請書を同時に作成できる点も案内されています。オンラインで提出する場合はマイナンバーカードが必要です。

マネーフォワード クラウド開業届

質問に答えると必要な書類が自動で作られる仕組みで、公式ページでは「最短5分で書類作成が完了」と案内されています。電子申告には、マネーフォワード クラウド確定申告アプリとマイナンバーカードが必要です。

やよいの開業届(かんたん開業届)

弥生の案内では、登録から書類作成まで無料です。e-Taxで提出する場合は、マイナンバーカードに加えて、ICカードリーダー/ライターかマイナンバーカード対応のスマートフォン、初回のみ利用者識別番号や電子証明書の準備が必要と説明されています。

どれを選ぶ?判断のポイント

  • 手元にマイナンバーカードとスマホだけで完結させたい:スマホ完結を案内しているサービスから検討する
  • 開業後の会計ソフトも同じ会社にそろえたい:会計ソフトの選び方は「会計ソフト比較」を参考に、先に会計ソフトを決めてから選ぶ
  • マイナンバーカードがない:書類を作成して紙で郵送・持参する方法もある

オンライン提出の基本的な流れ

  1. 必要なものを準備する(マイナンバーカード、マイナンバーが分かるもの、スマホまたはカードリーダー)
  2. サービスに登録し、氏名・住所・事業の内容・開業日などを入力する
  3. 屋号や事業の種類を決めて入力する(屋号は任意)
  4. 青色申告承認申請書も同時に作成する
  5. マイナンバーカードで電子署名をして送信する
  6. 受信通知(メッセージボックス)を確認し、必要に応じて印刷・保存する

弥生の解説では、e-Tax提出後はメッセージボックスの受信通知が控えの代わりになるため、必要に応じて印刷しておくとよいとされています。銀行口座の開設や各種申込みで開業届の控えを求められることがあるので、保存しておくと安心です。

つまずきやすいポイント

  • 開業日の決め方:事業を始めた日を入力します。事業を始める前の準備期間の日付にするかどうかは迷いやすいので、不安なら所轄の税務署に確認しましょう。
  • 提出先の税務署:納税地(通常は住所地)を所轄する税務署です。
  • e-Taxの事前準備:初めて使う場合、利用者識別番号の取得などに時間がかかることがあります。直前に慌てないよう早めに準備しましょう。
  • 確定申告との関係:開業後の申告では、e-Taxを使うと65万円控除の条件に関わります。詳しくは「e-Taxで確定申告する方法」を確認してください。

まとめ

  • 開業届の提出期限は、国税庁の案内では「事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで」
  • 青色申告承認申請書は期限が早いので、開業届と同時に準備する
  • オンライン提出には基本的にマイナンバーカードが必要
  • freee開業・マネーフォワード クラウド開業届・やよいの開業届は、いずれも書類作成が無料と公式に案内されている
  • 迷ったら、開業後に使う会計ソフトと同じ会社のサービスを選ぶとスムーズ

参考にした公式情報

※本記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。最新情報は公式サイトでご確認ください。個別の判断は税理士や専門家にご相談ください。

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